前回の悪夢のようなゲームから一ヵ月後。
今回はフィールドを替え、ナンバー９の定例ゲームに参加した。
前回のゲームによる士気の低下の解消も理由の一つだが、今回は新たなメンバーが我が国史に参加したためである。
兼ねてから噂されていた、その実力は国史メンバーをも凌ぐと言われるＪｒ軍団の実戦参加が決定したのだ。
前回のナンバー９で既にＫの息子が実戦参加、国史メンバーが次々と倒れる中で見事戦果を挙げる快挙を挙げていたが、
今回はＫの息子2名とともに、シェフの息子も実戦に名乗りを上げた。
敵を目の前に、後退する事無く勇敢にもトリガーから指を離さない。
この日、ゲーム序盤での彼らの活躍に大人メンバーは度肝を抜かれた。
次々と大人メンバーがキルされセーフティエリアに戻ってくるのだが、気がつくとメンバー全員死亡。
かたや、Ｊｒ達三人の姿がないのだ。
思わずシェフが叫ぶ。
「あれ、あいつらまだ戦ってるの！？」
その後、ゲームは時間切れによる引き分けに終わったが、悠然と戻ってくる彼らＪｒ達に見せる顔がないメンバー。
なんといきなり３キルを記録したとの事。
「･･････ま、まぁまぁの成績だな」
明らかに動揺の色を隠せないリーダーが強がりながら呟く。
次のゲームでリーダーがＭ４からＭ６０に持ち替えて敵陣に突入したのは言うまでもない。
Ｋ・シェフとそのＪｒ達。
将来有望な未来の戦士達である！
しかし、これほどまでの戦果を見せられては、大人メンバーも当然負けてはいられない。
今回の敵チームは想像以上に連携がよく、我がチームは終始苦しめられた。
動きが早くアタック中心の敵を迎撃で沈める普通科チーム。
素早くＫが敵を発見、ハンドサインで2人に指示。士長が弾幕で敵の動きを止め、バンがピンポイントでとどめを刺す。
数的に有利な敵チームに四方を囲まれるが、冷静に即時対応する普通科部隊。
やや下アングルからの撮影だが、あまりのカッコよさに思わずヨダレが出た。
一方のリーダー率いるグリーンベレー部隊。
四方を警戒しながら、敵陣エリアに侵入する。
前方に敵部隊を感知、リーダーが進軍停止のハンドサイン。
オレンジが索敵に前方に単独で移動、部隊はやや後方で警戒する。
オレンジが無線で部隊に指示する。
「リーダー、そのまま」
部隊は警戒を厳にしつつその場で腰を落とす。
オレンジ「出て来い、クソ野郎共！」
セーフティを解除するオレンジ。前方の茂みが揺れる。
･･･しかし、出てきたのは野ブタであった。
「・・・・・・ぶっ殺されたいか、ブタめ」
ため息をつくオレンジ。リーダーに無線を入れる。
「リーダー、ただのブタでした、戻ります」
ゆっくりと体を起こし、部隊に合流しようと立ち上がった・・・その直後！
「ピシュゥッ」
「スナイパーだ！」
グレーが叫ぶ。
慌ててオレンジに駆け寄るメンバー。オレンジは綺麗に肩を撃たれていた。
グレー「騎兵隊の到着だ！」
リーダー「いかん、脈が弱い！ブラウン、モルヒネを！」
「ラジャー！」すぐさまモルヒネを打つブラウン。
ブスッ
ブラウン「ん？！なんか手ごたえがないぞ？もう一回だ」
ブスッ
ブラウン「・・・あれ、反応ないな。打つとこ間違えたかな？」
リーダー「手遅れになるとまずい！もう一本打つんだ！」
ブスッブスッ
ブラウン「・・・あれ、おかしいな〜」
グレー「もう一本追加したら起きるかも」
ブラウン「よっしゃ」
ブスッブスッブスッ
ブラウン「ん〜やっぱり反応がないのう」
ブラック「今度は10本まとめて打ってみろ」
ブラウン「よっしゃ」
ブスブスブスブスブスブスブスブスブスブスッ
ブラウン「モルヒネはどうもオレンジには効かないみたいすね〜」
リーダー「じゃあダメ元で色々打ってみようぜ」
ブラウン「よっしゃ、じゃあまずはエンジェルダストから打って･･･」
オレンジ「いいかげんにしろや( ﾟ Дﾟ )ｺﾞﾙｧ!!!!!!!!!!」
